和洋九段女子中学校高等学校

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2024/9/30 更新しました。

Vol.75 中2 Rさん

-インタビューを通して生徒の成長をお伝えするStories。第75回目となる今回は、中2のRさんからお話を伺っていきたいと思います。よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

-では、早速インタビューに入っていきましょう。
-Rさんは小さい頃どんな子でしたか?

小さい頃はすごく人見知りで、誰かに話しかけられても母の後ろに隠れているような子でした。

-今の感じとはずいぶん違いますね。変化のきっかけはあったのでしょうか。

五歳の時にバレエを始めたのがきっかけです。
初めての舞台は白雪姫の小人の役でした。「あの役になりきりなさい」と先生に言われて、そこから秘めていた自分の内面が出てきて、今みたいに明るくなりました。

-面白いですね。
-バレエを習い始めたきっかけは何だったんですか?

母に習わないかと言われて体験に行ったんです。その時は嫌だったのか大泣きしてしまったんですけど、白のフリフリのスカートのレオタードを見た時に「すごくかわいい!」と思って「やりたい」と決めました。でも、入りたての頃は毎回母に連れられて泣きながら教室に行って、先生に慰めてもらって練習を始めて、帰る時には笑顔で帰るみたいな感じの日が続いていました。いつ頃から慣れてきたかは覚えていないですけど、いつからか楽しくなって、発表会の時に舞台で踊るのも楽しくなって、今まで続いています。

-バレエの魅力はどんなところですか?

言葉ではなく踊りで表現するものなので、体で表現することがすごく楽しいです。私は表情も気にしていて、自分が楽しく踊れるように工夫しながらやっています。
あとはバリエーションというある程度テクニックが必要な踊りもあります。その時は表情というよりはいかにその曲調に合わせて踊り方を早くしたりゆっくりしたり、強くしたり弱くしたり工夫することが大切です。皆で揃える踊りではタイミングを合わせることが大切だけれど、バリエーションでは膝を伸ばす瞬間にどれくらい粘るかなども自由に決められるので、そういうところは楽しいです。

-発表する場は年に何回あるんですか?

教室の発表会は年に一回です。あとはバリエーションで出場している外部のコンクールは5回ほどあります。

-成長は実感できていますか?

はい、はじめの頃は全く笑顔が作れずに緊張しっぱなしでしたけど、その頃に比べたら笑顔が作れるようになりました。やはり表情が大切なので、鏡を見て表情の研究をしています。スタジオも明るい雰囲気なので、とてもやりやすいです。

-Rさんにとって大事な居場所となっているのでしょうね。

そうですね。小さい頃からずっといるので、先生もお母さんみたいな感じだし、友達も家族みたいな感じです。

-ありがとうございます。
-では次に中学受験のことを聞いていきたいと思います。Rさんが中学受験をすることになったのはどういう経緯があったのですか?

第一にバレエを続けていくことがあって、そのためにどうするのが1番いいか考えた時、高校受験だと科目が多いし勉強も難しくなってくるので、中学受験で高校もある私立に入った方が良いのではないかということになりました。最終的には和洋九段しか受けませんでした。

-和洋九段にしようと決めたのはどんな理由があったんですか?

制服がかわいいというところです。学校見学もして紹介動画も見て、校長先生もすごく優しそうなので良いなと思いました。校舎もぱっと見では狭そうだったんですけど実際にはすごく広かったです。
1番記憶に残っているのは、事務室前にある制服のレプリカがかわいかったことです!

-なるほど、そこだったんですね。
-その後、受験に合格して和洋九段に入学したわけですが、次に入学後のことを聞いていきましょう。1年生の時の思い出はどんなものがありますか?

私は小3の頃からコロナの影響で学校の行事が少なくなっていて、運動会も表現発表会みたいなダンスだけをやるというものになっていました。だから、体育祭で戦うというのをやれるのが楽しかったです。学校外の施設を借りてやるというのも初めての経験でした。
あとは、文化祭は小学校の時なかったので、皆で意見を出しあって話し合ったり準備したりというのもすごく楽しかったです。
小学校の時は男子がふざけて話し合いが進まなかったりもしたんですけど、女子だけだとそういうこともなくて、スムーズに話し合いが進んで、みんなで協力できました。

-充実していたのですね。
-バレエとの両立は大変ではなかったですか?

私の通っているスタジオが「練習の中で、どれだけ濃い内容にできるか」を大切にしています。私は週4回バレエに行っていますけど、「今日は早く帰ろう」「今日はちょっと遅くまで残って友達とおしゃべりしていこう」というようにしながら両立できてるかなと思っています。
中学生になってからは自分の時間を取れるようにもなって、みんなと遊ぶ機会も多くなったので楽しいです。友達と一緒にいると笑顔になれるし、女子だけで全てやるというのは大変ではありますけど、女子校でしか経験出来ないこともあるので充実しています。女子だけという空間はこれまでなかったことだったから不思議な感じもしますけど、小学校の時よりも楽しめているなと思います。

-女子校を楽しめているのですね。

小学校の時からみんなを引っ張っていくというのをやってみたいなというのがずっとあったんですけど、去年はできなかった文化祭の責任者や代表委員会の副委員長など、できることはどんどんやっていこうとしています。

-ずいぶん変化が起こっていますね。そのチャレンジ精神の原動力となっているのはどんなことですか?

小さい頃はずっとバレエで、メンタルも鍛えられるし考える力もすごく身につくので、そこがスタートになっていると思います。あとは、兄が二人いるんですけど結構年が離れていて、私が小さい頃に兄二人はある程度のことができたので、小さい頃から一緒にやることも多くて、挑戦することはすごく好きだったです。些細なことにも負けると悔しくて、負けず嫌いなのは前から変わらないです。
今でも体力測定でやるシャトルランも限界までやるし、球技大会のバレーボールの試合でも負けると悔しいからサーブの練習をいっぱいしたし…。

-何事にも一生懸命頑張っているのですね。素晴らしいと思います。
-勉強面との両立はどうしていますか?

バレエがあるとテスト勉強をする時間も短くなってしまうので難しいですけど、時間がある時にやるのと、授業中に集中して内容を全部覚えるつもりで聞いています。課題をするのが面倒くさいなと思うこともありますけど、提出物を出さないと成績にも響くので頑張ってやっています。

-偉いですね。限りある時間を有効に活用してるのが伝わってきます。忙しいからこそ、集中力が生まれているのでしょうね。
-最近、バレエの方はいかがですか?

去年の夏、ジャパングランプリというコンクールに出ました。予選を通過した人が受けられるスカラシップ審査というのに合格すると、アメリカのサマーキャンプに参加出来る権利が得られるんです。それに合格して、この夏参加してきました。

-それは貴重な体験でしたね。どんな生活を送っていたんですか?

夏休み中にアメリカのサンフランシスコにあるバレエ学校に通いました。4週間ホテルで過ごして、平日は朝から夕方までずっとレッスンでした。日本人で参加していたのは13歳から18歳まで8人くらいで、私はみんな初対面でした。
初日は緊張で話ができなかったんですけど、2日目くらいからちょっとずつ話しができるようになって、インスタを交換したりホテルで女子会したりして、土日は一緒に遊び行くようにもなりました。
ホテルは2人部屋、私は九州から参加していた高2の子と同室だったんですけどすごく明るい人ですぐに打ち解けて仲良くなれました。

-練習に集中できる過ごしやすい環境ができたんですね。バレエを教わるのも英語ですよね?

そうです。私はあまりしゃべれないですけど、バレエ用語は世界共通なのでわかりました。ただ、注意されている内容まではわからないことが多くて、そんな時は英語を話せる日本人の生徒がいたので、その子が翻訳してくれました。

-学校には現地の人も通っていたんですか?

そうですね。人数は現地の子の方が多かったです。すごくフレンドリーなのですぐに打ち解けることができました。アメリカの子だけでなくてイタリアや中国から来ている子もいました。

-1ヶ月過ごしてみて、日本とこういうところが違うなと気づいたことはありましたか?

日本では、バーレッスンを行う時、基礎練習からテクニックという流れがあるのですが、アメリカでは、基礎でも少しテクニックが入ってきていたので、そこが違うところだと感じました。

-やはり国が違うと指導の仕方も変わってくるのでしょうね。バレエ以外にもそういうのがあるかもしれませんね。勉強になります。ありがとうございます。
-1ヶ月間学んできた中で得られたものはどんなことですか?

足を上げる練習がすごく多かったので、以前より足が上がるようになりました。つま先も以前より伸ばせるようになったし、練習の中にバランスを取るふりがたくさんあったのでバランスも取れるようになったと思います。

-普段あまり意識していなかった部分に意識が向けられるようになって、できるようになったという感じでしょうか。新しい体験というのはやはり大切ですね。

あと、日本ではやったことのなかったコンテンポラリーという表現が大きい踊りにも取り組めたのが良かったです。ふりは決められているんですけど、そこからどういうふうに自分流に動いていくかを考える必要があって、体を大きく動かして自由に表現します。

-それを通して得られたものはありますか?

サマーキャンプのメニューでコンテンポラリーを1週間行ったのですが、最初の日は何をしたらいいかわからなくて、ほぼ棒立ちでした。でもみんなの踊りを見て自分はどう表現したいのかを考えて、あとはもう音楽に乗せて表現していると、本当に楽しくなってきてしまって、それを見ていた友達に「なんで踊っている時一人だけ笑ってるの?」と言われました。完全に自分の世界に入り込んでいたんだと思います。
現地の子たちは普段からそういうレッスンを受けてるからうまいし、有名なコンクールに出ている子もいたので、そういう子たちのコンテンポラリーのレベルはすごく高くて、参考になりました。

-すごく充実していたのでしょうね。
-土日は女子でお出かけしていたということですが、どんなところに行ったのですか?

フィッシャーマンズワーフという観光地に行きました。私たちが行っていた時のサンフランシスコは夏なのにとても寒くて、最高気温が10度台の日もありました。そこには海もあって泳いでいる人もいましたけど、私たちは近くの橋で写真を撮ったり近くのお店をまわったりしました。

-休みの日も充実していたんですね。観光地も回ったのですか?

留学が終わった後、せっかくだからということで両親もサンフランシスコに来て、その後3人でロサンゼルスに行ってディズニーランドに行ったり大谷選手の試合を見たりしました。大谷選手が出てきたらすごい歓声で、やっぱり人気なんだなと感じました。帰りにドジャースショップで兄たちのお土産にユニフォームも買いました。

-羨ましいです…。最高の夏でしたね!
-今後に向けて「これを頑張りたい」というものはありますか?

私の名前は○で、色の名前が付いています。中1の時、目標としても書いたんですけど、これからも経験を重ねて、色を変えていきながら自分なりの色を作っていきたいなと思っていて、「自分らしく生きる」ということを大切にしていきたいです。

-すてきな表現ですね。Rさんの「自分らしさ」はどこから生まれていますか?

もちろんバレエの存在は大きいんですけど、それ以外にも生活する中で友達としゃべったり、文化祭や球技大会の時に自分の意見をちゃんと主張したり他の人からの意見も受け入れて比べたり、そういう中で作られていると思います。

-自分と人とは違うことをわかった上で、お互い受け止め合うことで新しいものが生まれてくるのでしょう。どんどん変化していく「自分らしさ」ですね。学びになりました。ありがとうございます。
-では、最後に受験生と後輩にメッセージをお願いします。

まず、受験生へ
私は受験勉強はすごく嫌だったんですけど、でも受験して合格して学校に通ってみると想像していた以上に本当に毎日が楽しいです。
今まで経験してこなかったことをたくさん経験できる楽しい場が和洋九段にはあるので、受験勉強、ぜひ頑張って下さい。
後輩には…
私はクラブに入っていない分、後輩ができたという実感が全然ないんです。でも私から見えている中学1年生は、自分たちで意見をどんどん出して進んでいるように見えていて、すごく力を感じます。これからも積極的に力を発揮してほしいです。

-そういうふうに先輩が言ってくれるとのびのび過ごせるでしょうね。これからもバレエと和洋での生活の両立、頑張って下さい。ありがとうございました!

【X先生からRさんへのコメント】
素敵な笑顔で親しみやすく、ポジティブに物事を考えることができる、学年・クラスのムードメーカー的存在です。時間の制約がある中で行事の責任者などを進んで引き受け、クラスを引っ張ってくれています。普段の授業にも一生懸命取り組み、積極的に発言してクラスを盛り上げています。礼儀正しく、ハキハキとした元気な挨拶ができる明るい生徒です。

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