和洋九段女子中学校高等学校

Stories Vol.14

Vol.14 中3 Mさん

-生徒の成長をインタビュー形式でお伝えするStories。今回で14回目になります。中学生の3周目に入るということで、中3のMさんからお話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

-いきなりの質問ですが、小学校の頃はどんな感じの生活を送っていましたか?

小学校時代のことを思い出すと、今とは全く違ったなというのがはじめの感想です。今はクラスのことにも積極的で、盛り上げたいという思いも強いんですけど、小学校の時はあまり積極的ではなかったです。恥ずかしがり屋ということもあって、手を挙げるのもできなかったですし、あてられるのもすごく嫌だったです。正解だったら「良かった」とは思いますけど、間違っていたら嫌だな、恥ずかしいなという思いの方が強くて、「あてられたくない!」といつも思っていました。

-なるほど。今とはずいぶん違うんですね。「間違いを言ってはならない」という思い込みがあったのでしょうか。

負けず嫌いというという面もあって、言うからには完璧じゃなきゃ、というのがあったのかもしれません。

-そうなんですね。中学ではそういうのはなくなったんですか?

そうなんです。学校生活全てが楽しくって、友だちだけでなくて先生との関わり方も変わって、むしろ「あててほしい!」と思えるようになりました。「そういう考え方もあるね」とか、「今回はその答えは違うんだけど、いい考えだね」と受け止めてくれるのが安心感になっているのかもしれません。

-友だちとの関係についても先程出ていましたけど、小学校の頃の友だちは違うんですか?

小学校の時は「一人になりたくない」というのが先行して一緒にいることもあったんですけど、今は純粋に仲が良くて一緒にいる、という感じです。

-先程の「間違ってはいけない」というのとは関連するんでしょうか。

友だちと考えを共有して、協力して答えを出す中で安心感ができているのかな、と思います。そういうことを繰り返して、だんだん一人で答えても自信が持てるようになりました。発表する機会もたくさんありますし。

-小学校の頃は協力したり共有したりしながら答えを導くということはあまりなかったんですか?

はい。席が二人くっついている形だったので、お互いに答えを言い合うということはありましたけど…。女子校だから言いやすい開放的な感じがあるのも関係しているのかな、と思います。

-いい雰囲気の中で楽しんでいるのが表情からうかがえますね(笑)。
-では、次に習い事のことを少し聞いてみたいと思います。小学校の頃に習っていたことは何ですか?

幼稚園の年中から小2までヒップホップダンスを習っていました。すごくレベルが高いスクールで、中高生はラスベガスの大会に行くような本気で取り組んでいるところでした。すごく厳しかったし、先生が怖くてやめてしまったんですけど、ちょっと後悔していて、今思えばあれがあったからメンタルが強くなったのかなとか、今もダンスが好きで続けているのはあの時の経験があったからなのかな、と思います。

-その時の楽しかった経験が今に繋がっているのでは、ということですかね。
-塾には通っていたんですか?

はい、はじめは兄と一緒に通い始めたんですけど、いくつか塾を変えて、最終的には父から受験勉強を教えてもらっていました!

-すごいですね。以前ドラマでありましたが、あんな感じだったんですか?

塾が嫌すぎて、同じ怒られるならお父さんの方がいいかな、って(笑)。父は中学受験を経験しているわけではなかったんですけど自分が合格させないと!というプレッシャーを感じていたと思います。

-そうなんですか。中学受験を経験していなくて教えられるなんて、お父様は勉強を教えるのが上手なのでしょうね。本当に優秀な方なんですね。

う~ん、どうでしょう?(笑)あとは1年くらい公文で英語をメインに習っていました。その当時は乗り気ではなかったんですけど、今になってみると英語を習っていて良かったなと思っています。

-中学では英語が大切になってきますからね。
-では次に中学受験のことを聞きたいと思います。Mさんはなぜ中学受験をすることになったんですか?

私の兄が中学受験をしていたこともあって、私も自動的に…だったと思います。中高一貫校に入れば高校受験がないですし。

-そうなんですね。では、中学受験をすることは決まっていたとして、和洋九段を志望したのはなぜですか?

まず母がパンフレットを集めたり、学校が色々載っている雑誌を見て、電車の乗り換えがなくて30分以内で通えて、という条件に合う学校を選んでくれました。それで学校見学をした時に先生の雰囲気がよかったですし、カフェテリアとか校内がすごくきれいでいいなぁとか、スタディステーションを見て「ここで勉強できるといいな」とか思って、和洋九段が第一志望になって、それから何度も通って、最終的には和洋九段しか受けませんでした。

-そこまで和洋のことを愛してくれてありがとうございます!
-色々なイベントに参加してくれたと思いますが、何か印象に残っていることはありますか?

はい、一番印象に残っているのはクラブ体験会です。1回目はバドミントンとダンス、2回目は茶道と華道を体験しました。色々体験できて、ダンス部ではチアダンスをやったんですけど、先輩も優しかったですし、今の部活を選ぶきっかけになりました。

-他に何か印象に残っていることありますか?

あとはプレテストですね。本番の雰囲気を味わうことができるかな、と思って参加したんですけど、本当に緊張しました。まさに本番みたいな感じでした。

-本番はどうでしたか?

ずっと不安と緊張で時計ばかり見ていた記憶があります。テキストを見ていても全然頭に入ってこなくて、得意な問題が出るかな、と考えながら壁の時計を見ていました。願うことしかできなかったです。

-それくらい緊張していたということでしょうね。緊張感が伝わってきます(笑)。
-合格はどのような形で知ったんですか?

午後の試験の途中で午前の合格発表だったんですけど、試験が終わって控え室で両親と会って、「合格してたよ」と教えてもらいました。その後、掲示を見にいって、掲示板の前で写真を撮りました!
合格の喜びもありましたけど、その時は勉強から解放される!という思いが強かったです。

-ホッとしたのでしょうね(笑)。
-では、次に入学後のことを聞いていきたいと思います。何が印象に残っていますか?

入学式が記憶に残っています。友だちができるかな、と思っていたんですけど、教室に入ったらかなり集まっていました。すでに話が盛り上がっていて「こんなに仲がいいんだ」と感じました。
私も席の前後の子と話して、日が経つにつれてだんだんとクラス全体になじんでいきました。中1のクラスは本当に仲が良くって、勉強でも体育でも、誰か一人がわからなかったら教えあう、協力し合うという雰囲気ができあがっていました。

-いい関係性ができあがっていますね。「誰一人取り残さない」ですね。
-中1で他に心に残っていることはありますか?

体育祭が心に残っています。「男子のいない、女子だけの熱い戦い」を感じました(笑)。あとは扇の舞ではダンス部の先輩を目で追いかけていて「上手だな」と思っていました。

-では部活のことが出てきたので、続いてダンス部のことを聞いていきたいと思います。
-Mさんははじめからダンス部に決めていたんですか?

友だちと別のクラブを見学したり体験したりはしましたけど、最終的にはやっぱりダンス部だな、と思いました。小さい頃の影響もあってダンスが好きだったということと、先輩たちの雰囲気とか、仲がよい子が一緒に入るということもあって…。でも、私は中1の途中で一度ダンス部を退部しているんです。先輩たちからは「やめないで頑張ろう。やめると後悔すると思うよ」と言われたんですけど、その時には「やめる」選択肢しかなくて…。でもやめて少し経ってから、入部していた時にしてもらっていたことを思い出して恋しくなってしまって。優しい先輩たちともう一度関わりたいな、と思いもあって、もう一度入り直しました。ちょうどオンラインで部活をやっている時期で入り直しやすかったのかな、と思います。

-入り直してみて、どうですか?

後輩も入ってきて、教えることもあって楽しく過ごしています。コロナで最近は2時間までしかできないんですけど、ダンスのレベルを高めることを目指していきたいです。後輩もたくさん入ってきてくれたので、後輩をまとめていくこともできるといいな、と思います。

-オンライン授業の時の思い出はありますか?

出欠点検のギリギリに起きて、着替えて参加していました(笑)。私はオンライン授業が向いていないと思います。誘惑が多すぎて、Zoomが終わるとすぐにテレビを見ちゃいますし、ゆったりモードになってしまって成績も落ちました…。この生活では成績落ちるよな、と反省して、2学期に対面になった時は少し成績が上がったんですけど、3学期にまたオンラインになった時には生活がまた同じになってしまって、本当に向いていないんだな、と実感しました。

-今度オンライン授業になった時は何か方法を考える必要がありそうですね。頑張って良い方法を探してください。
-では、3年生になってからのことを聞いていこうと思います。中学3年になって感じていることはありますか?

部活で学年責任者を務めていて、はじめはじゃんけんで決まった役割だったんですけど、中学になって人をまとめることが好きになったので、小学生の頃とは違って積極的に頑張っています。立場上、発言しなければならない場面も増えましたし、中心になることもあります。そういうことを経験していくうちにどんどんダンス部のことが好きになっていって、責任感とか自信とかができていっているように感じます。

-そこには先生や先輩、同輩や下級生からの信頼とか憧れもついてきているんでしょうね。

学校生活の中で一番部活が好きで、その熱意は伝わっているかな、と思います。

-なんでそこまで部活動が好きなんですか?

とにかく踊ることが楽しくて、大好き。それが一番大きいですね。

-幼少時にダンススクールをやめてしまったり、中1で一度部から離れてしまったのを回収するかのように今、打ち込めているということでしょうか。「後悔」を払拭していく躍動感みたいなものを感じます。青春していますね。すてきだと思います。中高一貫校で部活動をずっと続けられる環境があって良かったですね。中学だけだったらこの時期は引退していますもんね。
-和洋生活の中で成長できたのはなぜだと思いますか?

自分の中で積極性になれたのは、友だちと仲が深まったということがあると思います。積極的になれる場に友だちがいてくれるから安心していられるというか…。小学校の時もやりたいな、という思いはあったのかもしれないんですけど、まだ壁があって、目立ちたくないな、あてられたくないな、という思いが強かったのかな…。

-氷の中に閉ざされていた内なる願望みたいなものが、和洋生活での友だちとの温かい関係性によって溶けて表れてきた、という感じでしょうか。すてきなストーリーですね。
-では最後に後輩に向けて、そして和洋九段を受験するかもしれない受験生に向けてメッセージをお願いします。

後輩に向けて。

今目の前にあるものから確実に行っていくのが良いと思います。後悔のないように、自分のやりたいことは小さいことでもやってみてください。

受験生には…。和洋には静かめの子だったり、友だちと積極的に関わるのが苦手な子も入学してくるけど、成長できる場所だから、学年が上がるにつれて殻がむけて素の自分が出せるようになります。ぜひ和洋九段に入学して、ダンス部に入ってほしいです(笑)。

-この話を見て、たくさんの新入生が入部してくれるといいですね。
-今回も楽しいお話をたくさん伺うことができました。ありがとうございました!

【X先生からのMさんについてのコメント】
Mさんはとにかく明るく、場の雰囲気を和ませてくれます。相手の心に寄り添える優しさがあり、人の気持ちを考えて行動できますし、友達との距離感も上手に作っています。ダンスは迫力があり、表現力豊かで、責任感が強く、見えないところで努力を重ねているため、先輩、後輩問わず絶大なる信頼を得ています。

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