和洋九段女子中学校高等学校

Stories Vol.3

Vol.3 高1 Mさん

ーStoriesも第3回目を迎えました。今回は高1のMさんです。よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

ーさて、毎回聞いているのですが、まずは和洋に入学する前のことを聞いてみたいと思います。Mさんはどのような小学校生活を送っていましたか?

勉強は平均的で得意科目も不得意科目もない、という感じでした。性格は今よりも活発で放課後は外に遊びに行くことが多かったです。
私はコツコツゆっくり進めていくのが好きで、直前に慌てるのが嫌だったので、色々なことを早めに終わらせてしまいたいと思うタイプです。勉強以外も含めて、色々と計画を立ててやるのが好きでした。夏休みの宿題なども、計画を立てて実行してうまくいって、「やったぁ」と思っていました。でも、今考えると、小学校の頃は宿題だけしかやっていなかったかもしれません。

ー勉強以外にはどのようなことをしていたんですか?

クラッシックバレエを幼稚園の年長の時から今までずっと習っています。あとは友達の影響もあって水泳とかチアダンスとかもやっていました。

ークラッシックバレエは今でも続けているんですね。

はい。週に3回習っていて、私の生活の中心になっています。他の学校では部活に強制的に入らなければならなかったりしますが、和洋では「部活は入っておいた方がいいよね」とは言われますが強制ではないので、外で頑張りたいことがある自分にとってとてもよい環境だと思います。

ー中学入試を受けようと思ったきっかけはどんな感じだったんですか?

私は小4から塾に通い始めたんですけど、周りの子が行き始めたから、というのが理由の一つでした。ほとんどの子が受験していて、クラスで受験しない人が2~3人しかいませんでした。初めのうちは友達と会うのが楽しみで塾に行っていて、ガリガリ勉強するのは好きではなかったんですけど、努力はしていたと思います。
あと、東京オリンピックの年に高校受験になるはずだったので、高校受験がなければオリンピックを思う存分楽しめる!という思いもありました(笑)

ー和洋九段を受験しようと思ったのはなぜですか?

はじめは違う学校を志望校にしていたんですけど、家の近くに和洋に通っている方がいて、その先輩がとても良い方だったので受験しようかな、と思うようになりました。
受験に向けて無理をして不安を抱えながら勉強するのではなく、自分の手の届くよい学校に入りたい、自信を持って受けられる学校を受験しようと考えていました。
あと、私は塾でも大人数の中で受けるのが合ってないと思っていたので、少人数の中で競争意識をあまり持たずに学んでいけて、一人一人の個性を尊重してくれて、自分のペースで学べる学校だと思って受験しました。

ーコツコツやっていけるMさんにとってマッチした学校だったんですね。入学してみてどうでしたか?

先生がとても優しいと思いました。勉強の教え方が丁寧だというだけでなく、個人を尊重してくれているな、という感じがします。先生との距離が近くて、先生とコミュニケーションが取りやすいのも良いと思います。私も含めて、女の子は先生とコミュニケーションを取って安心感を得たいと思っている子が多いのではないかと感じています。
あと、英語や理系の勉強とか行事とかがすごく充実している割には学費が安めで、変な表現になってしまうんですけど、「コスパがいいな」というのもあります。これは親も言っていました。

-毎日の生活を楽しんでいる感じがしますね。

毎日の生活がガツガツしていないので、とても落ち着きます。競争するという意識がなくて、毎日違う自分に出会えるような感じがして楽しいです。

ーなるほど。毎日充実しているのが伝わってきますね。では、入学後から今までのことを具体的に聞いていきたいと思います。まず、入学してすぐの頃のことは覚えていますか?

はい。私はグローバルクラスに入ったのですが、小学校の頃と比べて勉強のハードルが一気に上がったように感じました。今考えるとグローバルクラスと本科の違いもよくわかっていなくて、「グローバルクラス」という新しいものに対する好奇心だけで入ってしまったような気がします。
私は入学するまで英語を習ったことがなかったので、はじめのうちはアルファベットの小文字があやふやな状態でした。でも、毎日英語と向き合って勉強をしているうちに、2学期のはじめくらいから急に色々なことがわかるようになりました。
私は中1の時から英検をペースメーカーにして英語の勉強を続けていて、はじめは5級から取り始めて、今は準1級にチャレンジしています。ただ、話す方はまだまだ上達できていないので、ネイティブの先生とたくさん話したいと思います。

ー中1で一番記憶に残っていることは何ですか?

5月にブリティッシュヒルズに行ったことです。入学してすぐの旅行で、しかも英語を使わないといけない…。すごく緊張しましたし泣きそうな中で、クラスの子と協力して助け合おうという気持ちが出てきて、最終的にとても信頼し合えるようになったな、と感じます。

ーそれは貴重な経験でしたね。緊張感が伝わってきます(笑)
ー中2のグローバル遠足(GEP…Global Experience Project【SDGs関連団体訪問】)はいかがでしたか?

私たちはセブンイレブンさんを訪問させていただきました。先生がいない中で目上の方とお話をして、とても貴重な社会経験となりました。企業で取り組んでいるSDGsのことを伺うだけでなく、社会の雰囲気を知れるという意味でもとても新鮮でした。私個人としても礼儀正しく、親しみを持ってもらえる人になりたいので、そういう意味でもよい経験になったと思います。

ー中学に入って何か変わったことはありますか?

こんなこと答えていいのかなぁ…。小学校の頃には興味がなかったんですけど好きなアイドルができて、それがモチベーションになっています(笑)

ーそういうのも大切ですよね。頑張れるきっかけがあればそれで良いと思います。他にはありますか?

英語を楽しむことです。文法なんかも一見すると嫌だな、と感じてしまうと思うんですけど、言葉を学ぶ上で必要なことだと思います。将来英語を使いこなしていきたいので、グローバルクラスの課題をしっかりこなすことで英語力が伸びているな、と感じています。
これから先、「英語は話せて当たり前」の時代が来ると思います。私は英語をベースにして仕事をしていきたいと考えているので、これからも頑張っていきたいです。

ー中2の最後から中3、そして今まで新型コロナウイルスの影響を受けていますが、そのような中で高校生になった感覚はいかがですか?

中学の頃から先輩の姿を見て感じていたんですけど、高校生になると急に大人になるというか中学生にはない落ち着きが出てくると思います。自主性が大きくなっていくというかその分自分の力が必要になっていると感じます。

ー高校生になって1ヶ月くらいが経とうとしていますが、何か実感はありますか?

文化祭の決めることなどでも、先生たちは口出しをしないで見守り役になってくれていると感じます。そういう時に「あぁ、こういう時も自分たちで組み立てていくんだ」といううれしさと不安が入り交じった感じがします。先生が教える役から見守る役に変わっているような…。今まではうまくいくように導いてくれていたものが、リスクを負ってでも自分たちでトライする環境が今あるように感じます。それがとても楽しいです。社会に出てからもこんな感じなのかなぁと思っています。

ーそうですね。はじめのうちは丁寧に面倒を見つつ、徐々に自分たちでできるようになるよう先生たちが心がけているので、それを今感じているのかもしれませんね。
ー将来の夢などはありますか?

かなり揺らぎまくっていて…。日本を出て活躍できる人、というところで止まっています。とても漠然としていて、「これ」というものが見つかっていません。ただ、高校生の時には「何にでもなれるように準備する」ことが大切なのかと思います。

ー大人側からの見方ができていますね。それを高校生のうちに考えられるのはすごいと思います。保護者の方からアドバイスをもらったんですか?

いえ、母は好きなようにさせてくれています。ただ、好きなようにしすぎると痛い目に遭うから自分で考えて行動しなさい、と言われています。普段はよほどのことがない限り私の意見を肯定してくれるので、それが本当にありがたいです。

ー私立の中高一貫校で学ぶよさというのは何かありますか?

オンライン授業など、今回のコロナみたいな突然起こった変化に対応できるところが良いと思います。あとはメンバーが変わらず過ごしていけるのが強みなのかな、と思います。先取り学習もできているけど高校受験がないので、その心配がなくのびのび過ごせるところも魅力です。
私が習っているバレエでも、高校受験がある人はその期間をお休みしたりやめてしまったりしましたけど、私は続けられて良かったと思います。

ー中学受験の時にはお休みしたんですか?

いえ、私は楽しいこともしながら受験の不安を乗り越えようと考えていたので、続けていました。小学生は幼いので、母も父も、「ギチギチ勉強して心を病んでも仕方ない。心も体も健康な状態を保ちながら受験をしてもらいたい」というのがあったと思います。

ーなるほど。そういうことだったんですか。これは大切な考えだと思います。自分のやりたいことを続けながら無理のない範囲で中学受験を行い、その結果、高校受験もなくてやりたいことを続けられる、ということですね。そういう意味では、Mさんのこれまでというのは、「中学受験からの和洋での生活」と「バレエ」が並行して「両方大事なもの」として進んでいるということですね。
ー自分の3年間を振り返って今の和洋の中学生に向けて何かメッセージはありますか?

「楽しめ!」ですかね。根本的に「楽しんだもの勝ち」だと思っているので、辛いことはあってもネガティブにならないことが大切だと思います。「ネガティブ思考は人をダメにする」と思っているので、深刻にとらえないで「大丈夫。一年後の自分にとっては大したことじゃないよ」と考えてほしいです。ポジティブでいれば周りもハッピーになるし、楽しい雰囲気になると思います。とにかく楽しんだもの勝ちなので、大変なことも楽しく乗り越えれば良いと思います。

ー力強いメッセージをありがとうございます!では、最後に和洋を受けようと考えている受験生に向けてアドバイスをお願いします。

一生懸命に受験勉強に取り組んでいる今の君はかっこいいよ、と伝えたいです。
受験勉強を乗り越えれば、楽しい中高生活が待っているから、それに向けて「楽しんで」今の勉強に取り組んでほしいです。「頑張って」って言いたいですけど、今全力で頑張っている人に「頑張って!」は残酷な言葉なので言えないですね…。
時には自分に優しく、自分のペースでいいので頑張ることをやめない。一生懸命やり続けること、その姿はかっこいいよ、と伝えたいです。
和洋には、ほんわかした穏やかな感じがあると思います。居心地の良い、穏やかな感じを持った学校であり続けてほしいな、と願っているので、そんな校風に合いそうな人にたくさん入学してほしいです!

【X先生からのMさんについてのコメント】
Mさんは目標をしっかり持って努力を惜しまない頑張り屋さんだと思います。とても積極的なんですけど、他人の領域にズカズカ入り込んだりはしなくて、柔和でとてもバランスの良い生徒です。周りがよく見えていてとても気が利くので、先生や生徒からの信頼がとても厚いですね。

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